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本記事では、繁殖させたコツブゲンゴロウの幼虫が、とても面白い呼吸をしていたので観察してみました。
分類:コツブゲンゴロウ科コツブゲンゴロウ属
和名:コツブゲンゴロウ
学名:Noterus japonicus
体長4ミリ程度で、上翅には目立った模様はなく、暗い褐色をしています。
止水域に生息し、全国的に広く分布する普通種です。野外では、5月から8月に幼虫が確認されているようです。
コツブゲンゴロウ、孵化幼虫
田んぼ脇の浅い湿地で成虫を捕まえて、小型のタッパーで飼育していたところ、産卵して孵化幼虫が生まれました。
幼虫は細長く、ミルワームのような姿をしています。
また、おしりの先端が針のようにとがっているのも特徴的です。
初めて幼虫を見つけた時は、コツブゲンゴロウの幼虫とは思いませんでした。眼がとてもかわいい!!
コツブゲンゴロウ、呼吸方法
コツブゲンゴロウの飼育方法は手探りな状態でしたが、毎日、観察していると、ある日、幼虫が集まって不思議な行動をしているのを見かけました。
容器に浮かべておいた、アマゾントチカガミ(水草)の根っこに、写真のように幼虫がみんなおしりを突き刺していたのです。
何をしているのか気になりいろいろ調べてみました。
どうやらコツブゲンゴロウの幼虫は、水中生活に特化した生態を持っているようで、水中の植物の茎や根に、針のようにとがる尾端を差し込んで呼吸していたのです。
何も知らずに観察していたのでとても驚きました。野外ではなかなか観察できない行動ではないかと思い、うれしくなりました。
そのときのツイートはこちら↓
コツブゲンゴロウは、全国的に広く分布する普通種ですが、飼育をすることで身近な生きものでも普段見れない行動をじっくり観察して、知ることができることを改めて感じました。
今回、観察したコツブゲンゴロウの幼虫は、成虫まで育成できなかったので、また繁殖に取り組んで飼育技術のレベルアップを図りたいと思っています。